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アメリカ音楽留学入門講座


音楽留学前の実地調査

第二回
語学留学のメリットとデメリット

前回の記事で、アメリカでの音楽留学に必要なものは英語力とお金と書きました。
アメリカの各大学の奨学金制度は留学生にとって大きな助けにはなるのですが、奨学金制度を活用するには大学の情報と英語力が必要になります。

そのため留学希望者(音楽に限らず)の中には大学の近くに設置された語学学校に通い、志望大学の情報を集めたり、進学に必要な英語力を身につたりする人も少なくありません。

語学留学のメリットは確かにあります。
まず最大の利点ですが、語学学校は基本的に入学の審査がありません。
ですので、お金さえあれば誰でも長期間アメリカに滞在することが出来ます。
さらに日本国籍であれば、アメリカにはVISA無しで最大3ヶ月滞在することが出来ます。
つまり、将来留学を考える高校生や大学生が夏休みや春休みを利用して、英語の勉強をすると同時に、短期で実際に現地の様子を見て来られるというわけです。

アメリカの多くの大学ではオープン・キャンパスや志望者向けの大学案内ツアー等が頻繁に行われていて、申し込みさえすれば誰でも参加が可能です。
またメールか電話でアポイントメントを取れば、大学の入試担当職員と会って、奨学金や試験内容についての話を伺うことも出来ます。
英語力に不安がある場合は、まず語学学校に行き、ある程度英語に慣れてから志望校の実地調査を行うという方法はかなり有効な手段と言えるでしょう。

ただしデメリットが多いのも事実です。
まずお金が非常にかかります。
週に20時間程度の授業時間だと授業料だけで一ヶ月2000〜3000ドルというのが相場のようです。
これに渡航費用、生活費や居住費が加算されます。

また成績が出ないので常に自分を律していかないと、つい学業がおろそかになる傾向が強く、それから日本人が多い学校の場合、日本人同士で固まってしまって、なかなか英語を話す機会が作れないという事もあるようです。

このように語学留学はメリットもデメリットも大きく、金銭的な面で諦めざるを得ない人も多いかも知れませんし、単位や証明書をもらえずに勉強のみという生活でダレてしまうと考える人も多いでしょう。
しかし音楽留学の前のワンクッションという意味で非常に効果的であり、僕が提案したいのは「コミュニティ・カレッジ」の活用です。

コミュニティ・カレッジの特徴や音楽留学における利点等はまた次回の記事で書かせて頂きます。


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